自己愛性人格障害の特徴

自己愛性人格障害の治療

 

自己愛性人格障害の治療において最もやっかいなのは、本人が自覚していない場合が多いことで、自覚していない人を周囲が対処して改善に導く場合と、本人が自覚して治療しようとする場合とでは大きく異なってきます。

 

事例として多いのはやはり周囲からの対応となっているようで、その場合にポイントとなるのは、「真実を話すこと」、「追い詰めること」、「見捨てないこと」の3点です。中でも不可欠なのは周囲が本人に対して本当の状態についてしっかり話すことです。これには治療スタッフとの連携が必要で、そうしないと本人には逃げ道をつくることにもなり、たとえ本人が情緒的には納得できなくともこれが厳しい現実なのだということを理解させなければなりません。

 

次の「追い詰めること」は「見捨てないこと」とのペアで考えなければなりませんが、本人には厳しく現実を感じさせ続けることで、絶えず刺激を与えます。

 

一方では、これはその人のためであるというサポートの存在を認識させます。自己愛性人格障害が改善すれば、周囲はその人を歓迎するというのがゴールのイメージです。

 

これらは精神療法ということになりますが、程度によっては薬物療法として抗うつ剤などを併用することもあります。