自己愛性人格障害の特徴

自己愛性人格障害の事例

 

さてもともとはどちらかというと恵まれた環境に置かれていた人が自己愛性人格障害になってしまっているように思えますが、それだけ人間の欲求は際限が無く、又精神は弱いものだということかもしれません。

 

自分については常に素晴らしい理想的な誇大的自己を抱き続け、自分は他人より優れた能力を持っていると、ある意味完全に思い込んでいて、次から次へと際限なく成功や権力、名声、富を追い求めますが、反面、常に不安感や孤独感をいだき、本質的には周囲に依存的だったりします。

 

その証拠に自尊心を維持するために必要なのは周囲からの称賛であり、実は権力や能力のある人に頼って、自分がまるでその人の立場であるかのように考えたり振る舞ったりするのです。

 

これはアルコール依存症患者が酒を求めるのと同じように周囲の評価を求めているわけです。自尊心を維持するために虚栄感から簡単にウソもついてしまいます。その時点では本人にはウソの意識はかなり希薄です。

 

もしも自分に批判が向けられた時は必要以上に怒りや憎しみを感じ、大きな屈辱感で苦しみもします。反面、人の批判や失敗は自分の成功と同じ位の喜びを感じます。

 

前述もしましたが、こうしてみると本当に誰にでもその要素があることは否定できないもので、健常者であっても、どんなことからこうした自己愛性人格障害にはまっていくかはわかりません。